【30cmシリーズ】いつの間にか消えていた、遊べるプラモデルたち【自動浮沈装置】

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プラモデルには大きく二種類がある。
モデル元である艦船や車、飛行機などを忠実に再現することを目指したプラモデルと、モーター等をつけることで、組み立て後に遊べるプラモデルと。

前者はスケールプラモと呼ばれ、精巧で忠実な再現がもてはやされている。
組み立て・塗装をどれだけ本物に寄せて作れるかが勝負であり、熱心なファンたちは、戦史の知識を活用し、戦闘ごとの換装の再現と考証を繰り返している。

一方、後者の多くは、作りや考証こそ甘いものの、組み立てて飾って終わりではなく、動かして遊べることから、たくさんの子供達が魅了された。

かつてはたくさんあった遊べるプラモデルは年々減少し、今ではほとんど、「飾って、鑑賞して楽しむ」スケールプラモ中心になり、おのずとプラモデルは大人の趣味になりつつある。

完全に遊べるプラモデルの文化が消え去ってしまう前に、筆者が少年時代に大ハマりした遊べるプラモデルをご紹介したい。

1.ニチモ「30cmシリーズ」

日本模型ことニチモの看板商品が艦船模型の「30cmシリーズ」である。
特徴は何と言っても、プラモのサイズが箱のサイズである30cmに統一されている点だ。
スケールを無視し、大和や武蔵、長門、ビスマルクに信濃といった、艦種も艦籍も異なる軍艦が、全て30cmに縮尺されているため、艦底や内部の部品はほとんど共通、艦首のみ違うというコストカット感溢れるシリーズだ。

30cmシリーズは、組み立てが簡単な上に、別売りのモーターを搭載し、水上を走行させることができる。
シャーシを通す艦底部分に、「防水のためマーガリンまたはポマードまたはグリスを入れろ」という工程にブチ当たり、マーガリンは勿体無いしポマードなんて家に無いし、ということでミニ四駆を作る時に余ったグリスを入れていたのが懐かしい、という方も多いのでは無いだろうか。

また、水上走行するとはいえ、30cmの艦艇は流れに弱く、川に浮かべようものなら容赦なく下流に流されて行ったのもいい思い出だ。

末期には、パーツどころか箱まで共通化し、限界までコストカットを行なっていた。
だが、そんな企業努力も虚しく、2013年に廃業してしまった。
いっときは大手家電量販店でも手に入った30cmシリーズは、現在はネットで2000円~5000円の高値で取引されている。

愛好家による、なんとものんびりと30cmシリーズの翔鶴を走らせる動画は、以下だ。

2.ミツワ「リモコンBB戦車シリーズ」

ポンポン船や、モーターボートの製造で知られるプラモデルメーカーの代表作が「リモコンBB弾戦車シリーズ」である。
リモコンで操作できる戦車のプラモデルや、ラジコン操作でBB弾を発射できるラジコン戦車はたくさんあるが、リモコン操作でBB弾を発射できる戦車は、実はミツワの製品だけであった。

高価なのでラジコン戦車には手が出せないが、BB弾を発射したい。そんな子供の要求に応える、ニッチな製品である。

思ったよりフルオート射撃で驚かれたのでは無いだろうか。

BB弾を発射させる構造が意外と難しく、完成したもののBB弾が飛び出さなくて悲しい思いをした方も多いのでは無いだろうか。
ニチモと同じく、ミツワも2012,13年頃に廃業。
2000円~3000円代だったリモコンBB戦車シリーズは、現在ネットで5000円で販売されている。

3.童友社ほか「伊-401」「U-ボート」

童友社ほかから発売された、潜水艦である伊-401やU-ボートのプラモデルは一時代を築いた。
ほとんどの走行できる潜水艦プラモデルが、浮上した状態で走行するだけの中、このプラモデルは、水中潜行が可能だったためである。

水中の走行を可能にしたのが「自動浮沈装置」だ。
舵とマストが針金で繋がっており、沈んだ際のマストの動きが針金を通って舵に伝えられ、上げ舵状態になり、浮いた際のマストの動きが針金を通って舵に伝えられ下げ舵になる、これを繰り返して自動で浮いたり沈んだりを繰り返し、水中潜行が可能になるという代物だ。

ただし、接着剤を隙間に塗りまくって、プラモデルの作成時に防水性を高める工夫をしておかないと、船内に水が入って、自動浮沈装置虚しく大切な潜水艦が沼の底に沈んでしまうという事態になってしまう。
また、マンガン電池を使用する前提でバランスが取れるよう設計されているので、アルカリ乾電池を使った場合、左右、前後のバランスが崩れてしまうので注意が必要だ。

上記の動画を見てもわかる通り、左右のバランスを安定させて浮沈させるだけでも難しい。
先述の通り、多くの少年の潜水艦が沼の藻屑と消えたのだろう。

自動浮沈装置を備えた「伊-401」「U-ボート」のプラモデルは、様々なメーカーの金型の継承を経て、現在は童友社のラインナップに加えられている。
童友社は現存するメーカーのため、製造されているはずであるが、ネットでは欠品を起こしている。
価格が5000円前後と通常のプラモデルより高価であるが、気になる方は、見つけたら購入しておくのが無難である。

以上、懐かしい遊べるプラモデルを紹介した。

現在でも安価に、手軽に手にはいるプラモデルとして、青島文化教材社のリモコン戦車をオススメしたい。
価格も1500円~2000円程度、組み立ても簡単で、完成後は楽しくリモコンで走らせて遊ぶことができる。
アマゾンリンクはこちら

スケールモデルにはない、「遊べる楽しさ」をぜひ堪能してほしい。

この記事を書いた人 solty
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